いじめられた過去の話

いじめられた過去の話です。

私は小学校の時、いじめられたんです。

消しゴムを勝手に使われて・・・私が怒ったら相手が学年のボス格の女子で・・・。

それ以来、クラスから無視されたし上履きもかくされた・・・。

それが中学に入っても変わらなくて・・・・いろいろ考えてたけど、音楽とか聞いて救われたんだ。

中2の時に転校して、そこでは友達にも恵まれたんだ。

高校に入ってすぐバンドを始めたよ。

多分、後にも先にも人生で1番私が輝いてた時期だと思うんだ。
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地元の楽器屋に寄った帰り、私をいじめていたあの女子と再会した・・・。内心ドキドキした・・・。

親戚の法事で来たらしい・・・。

でも彼女は、あやまってくれた。

私は、もうとっくの昔に大丈夫だと言った・・・。

それから、私の初恋の相手や向こうの近況なんかを聞いて別れたんだ。

彼女の乗ったバスを見送り、私も自転車に乗ろうと振り替えった時だったんだけど・・・。

後ろから、それまで聞いた事のなかった音がしたよ。

振り向くと、彼女が乗っているバスがひしゃげてひっくり返っていたんだ。

すぐ側には、大きなクレーン車が横転していた。

すぐに私は走って近づいた・・・。

だけど、怖くて近づく事しか出来なかったんだ・・・。

彼女を助けようと思っても、野次馬と同じ位置から先に進めなかった・・・。

すぐにレスキュー隊が到着して、割れた窓から血まみれになった彼女が運び出されたんだ。

それからの記憶はなぜか曖昧で、はっきり覚えていない。なんでだろ・・・。

半日かけてやって来た彼女の家族と一緒に病院のベンチに座っていたのは確かだった・・・。

記憶がはっきりしたのは、なぜか私の兄が病院に来たあたりだったんだ。

兄と一緒に病室に入ると、あちこちに包帯を巻かれた姉がベッドに寝ていた。

姉もあのバスに乗っていたのだった・・・。

ぐっすり寝ている姉は、両足がそれぞれ膝の辺りで途切れていた・・・。

さらに医者の話しで、高い可能性で植物人間になってしまうとの事だった・・・。

そこから、とうとう何も考える事が出来なくなった。

家に帰り、そのままベッドに入って寝たんだ。

起きても学校に行かず、丸一日食事も風呂に入る事もなくひたすら天井を見つめていた。

私がひさしぶりの食事をとりにキッチンへ来た時、私をいじめていた彼女が死んだ事がわかったんだ。

そして、姉の容態は安定したが、目覚めない事も・・・。

1ヶ月ほど経って、私は電車に乗って彼女の家に行った。

葬式にも通夜にも出席出来なかったので、せめて仏壇に手を合わせたいと思ったからだ・・・。

仏壇に手を合わせ、帰ろうとする私を彼女の両親が引き止めた。

その内の彼女の母親が、小さなメモ帳のような物をいくつか出して来たんだ。

それは、死んだ彼女がつけていた日記だったんだ。

その中には、私をいじめて後悔していた事が・・・。

始めたのが自分である以上、引っ込みがつかなくなってしまった事など・・・。

私が転校し、とうとう謝る事が出来なくなった事などが書かれていた。

そして、中学の時の先生に私の転校先を聞きいて・・・・そして私に謝りに行くという決心が日記の最後だった。

『親戚の法事で来た』なんて嘘だったんだ。

読み終えた私に、彼女の母親が「あの子を許してくれましたか?」と聞いてきた・・・。

私は一言、「はい」とだけ、多分涙声で答えたと・・・。

すると彼女の母親は私の手を両手で掴み、「ありがとう」と言って鳴咽を漏らし出したんだ。

彼女の父親も余っていた私の手を掴み、私の目をまっすぐ見ながら「ありがとう」と言った・・・・。

二人とも何度もむせび泣きながら、何度も「ありがとう」と言った

それから半年後、姉が奇跡的に目覚めた。

足が無くなったという事実に最初はショックを受けていたが、すぐにリハビリと義足の訓練を始めたんだ。

今では、杖無しでも普通に買い物に出かけているぐらいだ。

今でもふと、彼女の両親が「ありがとう」言った時の顔を思い出すんだ。

彼女の一周忌がもうすぐなので、それには出ようと思っているんだ・・・。
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