難癖のある生徒の話です。
僕は高校教師です…
僕が教えていた生徒に問題児の女性が居ました…
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彼女は成績も悪くなく、資格取得にも一生懸命なのですが、その原動力は強過ぎる学歴コンプレックスらしく精神も病んでいました…
オタクにもギャルにも優等生にもおっとりにも属さない彼女と仲良くする子が居なかったことも原因かもしれません…
親子関係も良くなく、進学についても悩んでいました…
親と話し合いなさいと言っても、聞いてくれないから無理の一点張りなんです…
今までバイトも習い事も部活も親に決められて、やりたいことは向いていないと言われたと…
更に悪いことに担任の男子性教諭とかなり仲が悪く、いつも激しい口論をしていました…
彼女の精神不安定は他の生徒に悪影響を及ぼすほどなので、なるべく外に連れ出したり話を聞いたりしました…
すると、精神不安定な子と思っていたのに、明るくて冗談も言える楽しい子だと気付いたのです…
でも怒る時はちゃんと怒りました…
担任と口論するのは、先生が嫌いなのではなく、男子が怖いのだということも教えてくれました…
卒業を前にしても精神不安定は治らず、先生方はみんな彼女の心配ばかりしていました…
そして迎えた卒業式…
自殺するんじゃないかと思うほど暗い顔でした…
淡々と卒業式を済ませ、職員室にやって来て先生方にアルバムの寄せ書きを頼み、書いた後は手紙を渡していました…
僕の所にも彼女はやって来ました…
僕にも寄せ書きを渡し、笑顔で「ありがとう!」と言って手紙をくれました…
僕の好きなディズニープリンセスのレターセットで、とても可愛かったです…
先生によってポケモンやキティ、リラックマ、メルヘンな動物と封筒が違ったので、1人1人考えてくれたのだと思います…
僕はそれをすぐには読まず、家に持ち帰りました…
開けると手紙と僕の似顔絵が…
絵にはかなりリアルな僕の似顔絵が描かれ、昔流行ったようなキラキラしたペンで『○○ちゃん先生大好き』と添えられていました…
手紙には、
『大学は高校の教員免許しか取れないけど、○○ちゃん先生みたいな先生になるね…
高校教師の免許を取って大学卒業したら、通信で中学の免許取るから応援してね…
友達は遠巻きに距離を置くだけだけど、先生は喋ってくれて嬉しかった…本当にありがとう』
と、達筆な字で書かれていました…
前に、
「高校でいいじゃん…高校おいでよ」
と冗談で言ったのですが、義務教育に携わりたいそうです…
僻地や荒れた学校で成績や家庭環境、性格様々な子の支援がしたいと夢を語ってくれました…
先生になって数年…僕の忘れられないエピソードの一つです…
彼女は今は大学生になりました…
彼女の状態が良くなり、夢を叶えた姿を見せてくれることを楽しみにしています…
本当に待ってるからね。
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中学時代の恋愛話になります
息子が幼稚園に入りたての懐かしい話です