私は母親です。
出産後、まもなく子どもが小児がんだとわかり、入院生活が始まりました。
小児がんの中でも難しい症例で、1歳の誕生日を迎える事は難しいだろうと言われました。
厳しい闘病生活も、何も知らない赤ちゃんってすごいです。
普通に笑ってけろっとしてました。
でも、すごく頑張ったけれど病気は治らず、息子は、たった1年半でこの世を去りました。
息子の最後の一ヶ月は痛みとの闘いでした。
わずか一才の息子にモルヒネを飲ませるなんて、、、
亡くなる直前、腫瘍は全身に転移して昏睡状態になりました。
動けない息子の体を撫で、大丈夫だよ、大好きだよって、ばかみたいにそればっかり繰り返しました。
アンビューで自発呼吸が戻らなくなった頃、
「お母さん、最期に抱っこしますか?」
と聞かれました。
頷き息子の体を抱き上げました。
お腹は腹水でぱんぱんに膨れ上がり、腫瘍熱で体は40度を超すほど熱く
手足は氷のように冷たい、小さな体を抱いた。
よく頑張ったね、私をあなたのお母さんにしてくれてありがとう
あなたが生まれてきてくれた事は、私の人生で一番の幸せだったよ
大変な事もいっぱいあったけど、ほんとに楽しかった。
助けてあげられなくてごめんね。
偉かったね。ママの自慢の○○。
生まれてからたった1年半。
そのほとんどが闘病でした。
髪の毛もまゆげもまつげもつるつるになるほど治療したのに、結局治せなかった。
あんなに苦しい思いをさせてごめんね。
私があなたを産まなければ、あなたがこんなに苦しむ事はなかった。
だけど、勝手でごめんね。
きっと運命だったんだって思うんだ。
あなたに出会わない人生なんて絶対なかった。
私は本当に、本当にあなたの事が大好き。
あなたのママになれて、最高にハッピーです。
火葬の時、あなたの体を担いで逃げようと本気で思ったよ。
人の目ばっかり気にして生きてきたけど、誰に何て言われてもいいって、初めて思った。
だけど、あなたの体を見て、あぁ、もうここには居ないって、すとんと何かがわかったの。
骨になったあなたと家に戻り、骨壺を開けてひとかけら食べちゃった。
また一つになりたかったのかな。
母親の愛情ってすごいです。
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親って、子供が思うよりも未熟で、みっともないくらい勝手だから、子供の立場から見ると腹が立つ事も多いと思う。
無事に生まれてくれればって思ってたのに、五体満足で生まれてしまえば今度はどんどん欲が出てくるんだよね。
だけど、子供を生んだ時、その子を初めて抱いた時のことを忘れる母親はいないと思う。
子供を置いて出てったとしても
認知症で記憶をなくしたとしても
きっと、いつか見た幸せな夢のように
ずっと体に染み付いてる。
どれだけその命が祝福されて生まれてきたか
生きていてくれる事がどれだけありがたいか
もし、ここをみてるあなたのお母さんがそのことを伝え忘れているのなら
私が代わりに言わせてもらいます。
生まれてきてくれてありがとうね。
私をあなたのお母さんにしてくれてありがとう。
かわいくてかわいくて仕方なかった。
あなたが笑ってくれたらそれだけで疲れなんてとんでったよ。
生きていてくれてありがとう。
あなたは、私に対して後悔なんてする事ないんだよ。
なんにも心配しなくて大丈夫。
幸せになる道を選んで生きてください。
あなたの幸せが、なにより私の幸せです。
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