私は高校生の時、授業以外の時間はいつも小説を読んで過ごしていた…
まあ、それくらいしかやる事がなかっただけだけどね…
ある日、体育の授業が終わり教室に帰って来て、いつものように自分の机に座った…
みんなこっちを見ている…
女子達も戸惑った顔でこっちを見ている…
何故かと言うと、机の上に無惨に切り裂かれた小説が置いてあったから…
それを見た瞬間、気付くと切れ端を黙って涙流しながら掃除していた…
私には友達がいない…
お母さんもそれに気付いているのか分からないけど、私が小説好きだからと、月に一冊は買ってプレゼントしてくれるんだ…
いつも読み終わった後、感想とか聞いてくれるんだよね…
私の好きそうな小説を探すためなのは言うまでもなく解る…
私はお母さんが探して来てくれた小説が大好きだった…
切り裂かれた小説を掃除しながら、涙が止まらなかった…
ごめんね、お母さん…
私が嫌われているから、折角買って来てくれた小説がだめになっちゃった…
お母さん、ごめん…