感謝してもしきれない話になります。
自衛隊さんに感謝です。
数年前の夏に私は子供(5歳)を連れて家から車で1時間のところにある自然博物館の昆虫展に向かっていました…
ムシキングの影響で子供はとても楽しみにしていました…
あと数キロと言う地点で渋滞の最後尾に…止まった瞬間ものすごい衝撃に襲われました…
後方から来た大型トラックに追突されたのです…
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一瞬何が起こったのか理解できませんでしたがすぐに追突されたと判断できました…
即座に助手席に居た子供の安否を確認しようしたのですがそこには子供の姿がありませんでした…
子供の名前を叫ぶと助手席の足元から「痛い」という声が…子供は衝撃でシートから足元にずれ落ち挟まれていました…
正直半狂乱になってしまいました…あのときの私は完全に冷静さを失っていました…半狂乱の私も足を挟まれて動けない事に気づきました…
動けない私は叫ぶしかなかったのです…
追突から時間にして1~2分でしょうか…いきなり運転席側の変形したドアを無理やり開けてくれた人たちが居ました…緑色のヘルメットに迷彩服の数人の自衛隊員…
私の足が挟まれているのを知った後何やらバールのようなもので運転席をこじって後ろにずらし私を出してくれました…
「子供が助手席の足元に挟まれてます!助けてください!」お礼の前にそう叫んでいました…
すると若い隊員さんは運転席同様助手席シートを無理やりはずし潜り込むように助手席に入っていきました…他の隊員さんと大声で作業指示しながら懸命に救助されていました…
数分でしたが私にとってはとんでもなく長い時間に感じられました…そして子供は挟まっていた車体から外に助けていただきました…
と同時に救急車と工作車が到着…子供は救急隊の方にゆだねられました…私も両足が痛くて立てなかったのですがせめてお礼だけはと思いその隊員さんのもと這って行きました…
私「本当にありがとうございました!ありがとうございました!!」
自「いえいえ当たり前のことをしただけです…怪我は治ります…命が無事でよかったです…」
その隊員さんをよく見てみると右肩付近が黒く濡れているんだ…
私「もしかして怪我されているんじゃ?」
自「え?ああ潜ったときにチョット何かが刺さったみたいです」
隊員が体をひねって右肩を見せようとしたところ背中はさらにベッチョリと濡れていました…普通に考えたら大量出血です…それでもその隊員さんは笑いながら「チョット痛いだけです…大丈夫です」と…その後私は子供と共に救急車で運ばれていきました…
子供は両足の骨折私は右足の骨折でした…
治療が終わって子供のベットに行きました…
「よく泣かなかったねがんばったね」と声を掛けてやると子供は「お兄ちゃんが笑ってたから泣かなかったよ…クワガタの話もしたよ」
冷静さを失っていた私は聞こえませんでしたが隊員さんと何やらムシキングの話をしていたそうです…その為子供は安心したらしく痛くても我慢できたそうです…嬉しくて有難くてそこで初めて涙を流しました…
その後救援に来ていただいた消防署に出向きその隊員さんの所属を教えていただきました…
駐屯地の場所をネットで探し出しました…そのページを見ると「記念行事」なるものが2週間後にあることが判明…
怪我の治療状況と相談し記念行事にお邪魔する事にしました…
初めて入る駐屯地…意外と来客も多くビックリしました…
どこに行けば良いかも判らず車椅子に乗せた子供とウロウロしてしまいました…
そのうち式典や訓練?が始まり大砲や戦車の音にビックリ…
なんだか子供も私も楽しんでしまっていました…午後になっても結局ウロウロ・・・…
とその時1人の隊員さんが声を掛けてきました…
大怪我をしてまで子供を助けてくれた隊員さんでした…
ニコニコした笑顔に私は男ながら涙がこぼれてしまいました…
「あの時は本当にありがとうございました!」
この一言がどれだけ言いたかったか子供の回復振りを見てもらいたかったか…
色々とお話を聞かせていただきました…
背中の怪我は何かが刺さったのではなく車体の金属部分で切った事…
17針も縫ったこと…
私にとっても子供にとってもそこに居たのは正にヒーローでした…
その後その隊員さんは普段訓練で乗られている緑色のバイクを見せてくれました…
足が完治していない子供を抱き上げ一緒にバイクに跨ってくれました…
そのときの子供の顔はとても嬉しそうで一緒にバイクに乗っている隊員さんはまさにテレビに出てくる戦隊物のヒーローに見えました…
その時一緒に撮らせていただいた写真は子供の宝物になっています…
ムシキングよりも自衛隊のお兄ちゃんの方が大好きみたいです…
本当に本当に感謝してもしきれません。
ありがとうございます!
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大川小学校の児童が書いた自衛隊への感謝の手紙
1995年1月16日に戻りたい…