5月20日のプリークネスステークス(GⅠ)で
右後肢を骨折し入院生活を送っていました骨折片(こっせつへん)は20ほどあったといいます
本来であれば間違いなくその場で安楽死処置がとられた状況で
オーナーは手術して助ける選択をしました
それは現代の獣医療の可能性に挑戦するものでもありました
手術はペンシルバニア大学のニューボルトンセンターで行われました
執刀はDr.リチャードソン
手術は5時間を越えました.
ボルトは27本入っています
Dr.リチャードソンは術後の会見で述べました
「 助かる可能性はコイントス(=五分五分)だ 」
彼の闘病生活を見守っていました
順調だった中
懸念されていた反対側の肢に蹄葉炎を発症しました
何度も全身麻酔で手術し、そのたびに彼は克服してきました
しかし今週月曜、蹄葉炎は前肢にも発症したのです
Dr.リチャードソンは言いました
「 このような肢に体重は重すぎる そして治療の道はとても長い
これ以上彼を苦しめることはできない 」
現地時間の29日午前10時30分
バーバロに
安楽死処置がとられました
奇跡は起こらなかったのです
この事実は獣医界にとっても
残念なことでした
確かに難しい症例
でも
テンポイントから
29年
まだ
我々獣医師は
このような症例を助けることができない・・・
Dr.リチャードソンはじめスタッフ、そしてオーナー
どんなに悲しく悔しい思いをしているでしょう
勇者バーバロ
心より哀悼の意を捧げます