1人で泣きたいときに見る話,泣ける話,悲しい話,恋愛,家族,友達,動物の涙腺崩壊する話

おもいっきり泣ける話




動物

人それぞれの愛の形

投稿日:




私はあるペットクリニックに勤めています。

そこで起こった悲しい出来事をお話します。

50代くらいの男性がポメラニアンを連れてよく来ていました。

その人が購入したペットショップの提携の獣医師が私の病院の先生だったという縁で、紹介の形でワクチン接種などに来ていました。

でも、その人は態度があまり良くないため、そのクリニックでは評判が良くありませんでした。

色々と細かい点に注文を付けてきました。

「注射の仕方が雑だ」とか「診察台が高過ぎる」などです。

その男性が来るようになって6年ほど経過した頃でしょうか。

最近、愛犬のポメラニアンの体調が良くないとのこと。

先生が検査をしたところ、内臓に大きな腫瘍が出来ていました。

癌が転移しており、手術も出来ない状態となっていました。

獣医師の先生は、その人に「もう手の施しようがありません」と伝えました。

すると、

「このやぶ医者!病気も治せないのか!」

と言い放ち、犬を連れてそのまま出て行ってしまいました。

皆で「何あの人!」とか「いつものことか」など話をしていました。

私はふと、待合室に一つのポーチがあることに気付きました。

あのポメラニアンの飼い主が忘れたものでした。

私は急いでまだ近くに居るはずの飼い主に届けようと、ポーチを持ってクリニックを飛び出しました。

そこで見たものは、駐車場に停めた車の中で愛犬のポメラニアンを抱え、涙をボロボロと流す飼い主の男性。

私は声をかけることをやめて、そのままクリニックに戻って来ました。

他の人には「もう帰ってしまった」と伝えました。

そして、そのポーチの中を開けてみると、最初の診察の時からの領収書などが綺麗に整理された状態で全て入っていました。

その瞬間、その男性が如何に、愛犬を愛していたのかが解りました。

その男性がクリニックに足を運ぶことは二度とありませんでした。




おすすめ記事

1

最悪な話だけどお付き合いください。おれは不倫していた。 4年間も妻を裏切り続けていた。ネットで出会った彼女。 最初は軽い気持ちで逢い、次第にお互いの身体に溺れていった。 幸いずる賢く立ち回ったこともあ ...

no image 2

私、ウエディングプランナーをしてて沢山の幸せのお手伝いをさせてもらったけど 忘れられない結婚式があります。 新婦は私より大分年下の10代で可愛らしい子、新郎は彼女より20歳ほど年上の優しい方でした。 ...

3

なんで戦争はなくならないのか・・・・。 戦争は本当にやめましょう。この話を見る前にあえて言います・・・。 涙腺崩壊です。 この話はドイツにいたおじいさんの戦争時の話になります。 祖父はドイツ人で戦中は ...

-動物
-

Copyright© おもいっきり泣ける話 , 2024 All Rights Reserved.