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【競馬泣ける話】ドバイの地で星になったホクトベガの泣ける話

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ドバイの地で星になったホクトベガの泣ける話です。
G1馬になりながらも勝利に恵まれず連敗を重ねるホクトベガの感動する話です。

芝での限界を悟るようにホクトベガの新たな道を模索する中野隆師にとって一つの賭けと思える路線が浮上します。

それは・・・

ダート路線に転向!!

芝そしてダートと今と変わらないカテゴリーで当時の日本競馬界も開催されていましたが現在と違っていたのは

「芝とダートの格の違い」

ダート路線では主に条件戦が主で重賞も僅かな程度です。
あのフェブラリーSも96年ではG2という格で当然G1は無かったんです。
今とは違い当時は格に劣る馬や条件馬の戦場がダートだったんです。

そんな芝とダートで大きな格差がある時代に中野隆師はG1馬であるホクトベガをダートへ路線変更させるという決断!!

時としては芝のG1馬がダートを走るという事例はなくまさに異例中の異例の決断でした

ところが・・・
砂へ戦場を変えた途端ベガの道は開けるんです

96年頃からの中央地方が歩み寄る形でスタートした交流重賞レース!!
ここに照準を合わせたかのように砂の戦いに道を求めたベガは別の馬に変わったかのような強烈な走りを見せます!!

その強烈な走りを印象づけたのが95年川崎競馬場でのエンプレス杯

芝のG1馬が地方競馬場に来ることが既に珍しい状況

そんな中でベガはスタートからゴールまで馬なりで走りながらも後続に18馬身もの大差をつける驚愕の圧勝

「あんなに強くちゃまるでウチの馬は調教に走らされたもんだよ...」

「1頭だけ次元の違う世界の馬がいたんだよ...」

敵陣営が舌を巻くほどこのレースでのホクトベガの走りは戦慄が走りました!!!!

芝でのレースの時は自信が無さそうに調教を走ったりレースでもおとなしく走っていたホクトベガ

ところがこのダート路線転向に光を見いだしたのかベガ自身も生まれ変わっていきます

「今まではうつむいてる感じで馬が元気や自信が無い感じだった... でも今じゃケイコでもレースでも走りたくて仕方がないみたいなんだ...
「早く乗ってよ...走りたくて走りたくてしょうがないんだから」
って言ってるよ」

ダート路線に転向してから主戦をつとめる横山典騎手もベガの心の変化を掴んでいたようです

その後もダートで圧倒的な走りを見せるホクトベガ
そのホクトベガ陣営にある転機が訪れます!

それは97年ドバイで行われる第1回のドバイワールドカップ

砂の世界最強馬決定戦という位置づけに加え競馬界でも世界最高額の1着賞金と大きな話題を呼ぶ中東での砂の祭典!!

中野隆師は日本馬として初のドバイワールドカップへの参戦を決断!!
砂の女王として日本のダートでは負け知らずのホクトベガが世界の強豪に挑みます!

ところが・・・

ここから数々のアクシデントが砂の女王を襲います

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97年当時でもあまり海外遠征が今に比べれば珍しかった時代...
検疫を含め輸送機に乗るまで身動きのとれない馬房に缶詰め状態あせる
更にドバイへ直行とは行かずいくつかの経由地に寄るため輸送機でもゲージの中で動けない状態が続く訳です

経由地に着く度にホクトベガの状態を確認しに貨物室に様子を伺いに行ったという中野隆師...

それでもホクトベガはじっと我慢するように辛抱していたそうです

ようやくドバイに到着
ところが今度は慣れない航空輸送と厳しい環境におかれたためかホクトベガは極度の食欲不振にショック!
更に状態も崩し左手前脚に裂蹄を起こしてしまいます

「無理はさせられない...ドバイまで来たのも私が決めた事だから...」
状態を崩すホクトベガに回避も考えていたという中野隆師...
ドバイワールドカップ後には引退し繁殖入りも決まっているホクトベガに無理はさせられない・・・
そう考えている矢先でした・・・

トレーナーの想いを感じとったのか痛む左前脚をかばいながらも常歩をしたり飼い葉を食べようとするホクトベガの姿・・・

「私なら平気よ...ここまで来たんだから走らせて...大丈夫!」

痛みや具合が悪い状態ながら健気に振る舞うホクトベガの姿に厩舎スタッフは涙を流したそうです...

そんなホクトベガの強い精神力により驚異的な回復で体調を戻していく砂の女王

何とか万全の状態まで持ってきたなかでいよいよドバイワールドカップを明日に控えたなかで今度は凄まじい集中豪雨がレース開催を妨げます

ようやく仕上がったホクトベガにとっては待たされる状況です・・・。

異国の地慣れない環境レースの延期・・・

牝馬であるホクトベガには相当なストレスや精神的な負荷がのしかかるのは明らかでした

中野隆師もオーナーと連絡をとり延期が続くようであれば回避する方針を決めます

ホクトベガにはまだ先がある...ここで無理をして何かあったら・・・

陣営の誰もがそう思った事でしょう...

それでもホクトベガは辛い様子や嫌な素振りを見せずむしろ尻尾を振りスタッフに明るく接していたそうです...

「本当に本当に頭の下がる馬...普通の馬なら元気を無くしたりピークを落とすはずなのにホクトベガはそんな事を見せなかった...強い女性ですよ...こっちが励まされるんですから...」

ホクトベガを心配しつつも健気にスタッフに接するホクトベガの姿に中野隆師は目頭を熱くしたそうです...

幾度の困難も自身の強い心で克服してきたホクトベガ!!

そして・・・運命のドバイワールドカップを迎えます!

スタートから珍しく出遅れるホクトベガ
普段は好スタートを決めるホクトベガが初めてといえる出遅れ
鞍上の横山典騎手もホクトベガのここまでの臨戦過程を知っているだけに無理に前へ行かせず後方追走をキープさせます...

「無理しなくていいからな...無理するなよ」

ホクトベガに言い聞かせるように手綱を通してなだめる横山典騎手...

終始後方追走のまま前方の馬群が最終コーナーに迫った時でした!!

後方から凄まじい脚色で捲るように進出していく1頭の馬・・・

それはホクトベガ

パートナーの手綱を自ら引くようにハミをとるとホクトベガ自身でスパートしたかのように加速していきます!!

「私は大丈夫!いつもと変わらないよ...」

そうパートナーを安心させるかのようにグングン加速するホクトベガ!!
一気に中団まで追いつきいよいよ先行勢に迫ると思われた瞬間・・・
ホクトベガの前にいた馬が急ブレーキをしたかのように減速あせるあせる
懸命に避けようとするホクトベガでしたが避けきれず転倒...

最終コーナーは大きな砂煙が巻き起こりスタンドの観衆も静まり返ります...

前の馬に乗りかかるような形になり転倒したホクトベガ
普通であれば転倒しても地面に転ぶ形になるところが乗りかかってしまったために駐立した態勢からの転倒のため大きく地面に叩きつけられてしまったホクトベガ

当然横山典騎手も地面に叩きつけられる状況だけに人馬の安否が心配される状況に

奇跡的に落馬後立ち上がった横山典騎手...
そしてホクトベガも痛みに耐えながら立ち上がろうとする姿が!
「大丈夫...何ともないから...本当に大丈夫よ...」

そう語りかけるように折れた脚を震わせながら必死に立っていたという砂の女王...

中野隆師やスタッフが駆けつけると安心したのか力が抜けたようにその場に倒れたそうです...

回復の見込みが難しい複雑な骨折そしてホクトベガ自身の体力の消耗から安楽死の処置が施されたそうです...

「自分の身を守れたはずなのに俺をかばったんだよ...普通ならあの落馬なら歩けないし打撲ですまない...ホクトベガが守ってくれたんだ...」

悲しい結末を迎えてしまった砂の女王...
しかし転倒の際に騎手を自身の体で危険なめに合わせてしまうと思ったのか自身の体だけを地面に叩きつけパートナーが無事に逃れられるようにしたのだと奇跡的な軽傷にすんだ横山典騎手はそう話したそうです...

それはG1馬という栄光を手にしながら負け続ける女王に新たな道を照らしてくれたトレーナーや騎手厩舎スタッフのためにとったホクトベガのせめてもの恩返しだったのかもしれません...

人の想いを理解しまるで人のように自分自身よりも相手の事を思いやりそして人を大切にしてきたホクトベガ...

悲劇のなかにもドラマはありました...
本当に泣きました。

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