この11年間も、きっとこの先もずっと、忘れられない言葉がある。忘れたくない気持ちがある。
家の中が殺伐としてた時期に、幼かったあたしはその空気がどうしても耐えきれなくていつも家族の前でバカみたいなことばかりしてた。
少しでも空気が和らぐように必死で学校にいても家にいても毎日くたくただった。
夜中に顔を枕に押しつけて何度も泣いた。もうやだ、苦しい、って何回も思った。
同じように夜中に泣いてた夜に、隣の部屋からお父さんとお母さんの声が聞こえてきたの。真剣な声で、苛められて荒れてたお姉ちゃんのことを話してた。
「あたしのことは見てくれないの?」ってすごく悲しくて…だけどその後に言ってたね?
「○○には酷な時期だよな。一番目をかけて欲しい時なのに、お姉ちゃんにしか家族みんなにの目が向かなく
て。」
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「あの子も苦しいだろうに、笑顔で毎日明るく振る舞ってくれて。親としては頭が下がる、申し訳ないけど今はあの子の優しさに助けられてる」、だったっけ?
すごく、本当にすごく嬉しかった。ちゃんと見ててくれるんだって思えたよ。
あれから家の中も落ち着いて、あたしも大きくなって家を離れて暮らすようになって。
その間に幾つも苦しい時期があったけど、いつだってお父さんとお母さんの深い愛情に支えられてきました。
生意気なあたしをいつだって信じて見守ってきてくれた。本当に心の底から感謝してます。
お父さんが初めて泣いた日も、お母さんが初めて泣いた日も、どっちも覚えてる。
今なら、二人がどんな苦労を乗り越えてきたのかも昔よりは分かるんだ。
あたしはいつだって、家族みんなに愛されてるし支えられてる。
そう思えば、何だってできるし頑張れるの。
我儘で迷惑も心配もかけ通しの娘だけど、家族みんながあたしの誇りです。たくさんの気持ちがあたしの原動力だよ。
あえて苦労した話はしません。ただ、大切な人に真っ直ぐ向き合えるような自分でいたいと思う気持ちを忘れないために投稿させていただきました。
長くて私的な話を読んで下さって有難うございました。
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1人娘が亡くなって
気持ち
癌の余命宣告