離婚の日・・・。
泣ける話になります。私が4歳の時、お父さんとお母さんは離婚した...
当時は祖お父さんお母さんと同居していたため、お父さんが私を引き取った...
お母さんは出て行く日に私を実家へ連れて行った...
家具や荷物が沢山置いてあって、叔お母さんの結婚の時と同じだったので
「わぁ、嫁入り道具みたいだねー」
と嬉しそうに言ったのを憶えている...
家に戻ると、お母さんはドアの所で
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「おばあちゃん家にまた行かなきゃいけないの」
そう言った...
「いつ帰って来るの?」
と聞くと、困った顔をして少し黙り
「日曜日かな?」
と答えた...
私はその言葉を疑いもせず、笑顔で手を振って送り出した...
日曜日がいつかも知らなかった...
それから私は祖お母さんに日曜日がいつかを聞いては、玄関で待つ日々が続いた...
何度か繰り返したある日、お母さん以外の家族全員が揃う夕食の時間に私は聞いてみた...
「あのね、ママが帰ってくる日曜日って、いつだか知ってる?」
食卓が凍り付いた...それまでの笑顔が全く消えて、皆が押し黙って目を伏せた...
「私、うっかり聞くのを忘れちゃったのよー」
と笑いかけたが、誰一人笑ってはくれなかった...
それ以来、私はママの話は絶対にしないようにして…もう30年が経つ...結婚式にもママを呼ぼうとはしなかった...
今では1歳の娘と5歳の息子が居る...
先日、5歳の息子が
「ねぇ、妹と僕を産んだのはおお母さんさんだよね?」
と聞いてきた...
「パパを産んだのは、ばぁばだよね? ママを産んだのは誰?」
「おばあちゃんよ、でもどこに居るか分かんないから会えないのよ・・・」
「僕、会いたいなぁ」
「どうして?」
そこまでは平気な受け答えだった...
「ママを産んでくれてありがとうって言わなきゃ!」
私は『うん、会いたいねぇ・・・』と言うはずだったのに、涙が止まらなくなってしまった...
ずっとずっと封印して来た言葉...
育てられないなら産まなきゃ良いのにと思ったこともあった...
ありがとう息子...
私はやっと素直になれそうだ。
本当にありがとう。
本当にありがとう。
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