私の学生時代の感動話しになります。
その学生時代ですが、書類の手続きで1年半ぶりに実家に帰った時のことの話です。
本当は泊まる予定だったんですが・・・。
私は次の日に遊ぶ予定が入ってしまったので結局日帰りにしてしまったんです。
お母さんにサインやら捺印やらをしてもらい私は帰ろうとして玄関で靴紐を結んで
いると、父が会社から帰ってきたんです。
口数が少なく、何かにつけて小言や私や母の愚痴を言う父親のことが苦手で・・・。だから帰ろうかなと・・・。
一緒に居ると息苦しさを感じていたの私は、父が帰宅する前に帰ってきたんです・・・。
しまいたいというのも、日帰り、ひいては通えない距離の学校を選んだの
理由の一つだったんです・・・。
父が、「お前、泊まるんじゃなかったのか」と訊いたので、
「ちょっと忙しいから・・・」とぶっきらぼうに答えると、手に持っていた
ドーナツの箱を私に差し出し、
「これやるから、電車の中で食えよ。道中長いだろうから」と言ったんです。
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駅に着くと、電車は行ったばかりのようで人気がなく30分は
待たされるようだったんです。
小腹が減ったので、父からもらったドーナツの箱を開けたんだ。
3個ずつ3種類入っていた。
家族3人でお茶するつもりだったんだなぁ。
でも、私が9個貰っても食べきれないよ。
箱の中を覗き込みながら苦笑した。
その直後に・・・。
あぁ、あの人は凄く不器用なだけなんだろうな・・・。
ふとそう思うと、涙がぼろぼろ出てきたんです。
様々な感情や思い出が泡のように浮かんでは消えるけどどれもこれも・・・・。
切なかったり苦かったりばっかりでさ・・・。
手持ちのポケットティッシュが無くなってもハンカチが洗濯して干す前です・・・。
みたいに濡れても涙は止まらなくてさ・・・。
結局、1本あとの電車が来るまで駅のベンチでずっと泣き続けていたんです。
感動した話でした・・・。
泣けます。
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