60歳という年でおばあちゃんは亡くなったのですが生前はものすごく優しい人で自分よりも他人や動物に気を配れる誰からも慕われた人でした。
ゴキブリを見ては
「キャー!」
って言いながら炊飯器に登るなどかわいい一面もありました。
一方おじいちゃんは気に入らないことがあると飼い犬や僕に八つ当たりをしました。
脚を切断されかけたりもしました。
それくらい荒れくれたおじいちゃんでした。
またおじいちゃんの息子に当たる叔父からは性的な悪戯をされておりそれを知る度おばあちゃんは泣きながら僕に謝ってきました・・・。
しかし当時はそういった暴力が当たり前だと思っていた僕はおばあちゃんが謝っている理由がわかりませんでした・・・・。
おばあちゃんの気持ちを何も察しないまま突然のお別れの時が来ました・・・。
僕は自分の寿命を半分あげるからおばあちゃんを生かしてくれと祈りました。
そのくらい僕には大事なおばあちゃん・・・・。大好きな存在でした。
毎日泣き疲れて少しずつ涙も枯れてきた頃おばあちゃんが夢に出てきました・・・。
僕より小柄なおばあちゃんがとても大きく見えたんです。
おそらく5歳くらいの回想でしょうか。
しかし温厚だったおばあちゃんからその様子が伺えません・・・。
どうしたんでしょう・・・。
無口でどこか冷たく訴えた表情で僕を見下していたんです。
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ただ2人で見つめ合う夢でした。
本当に不思議な感覚でした。
朝、目が覚めてその夢をお父さんやお母さんやお姉ちゃんに話すと同じ夢を見ていたようです。
それからでした。
形だけの遺書とは別に隠してあった遺書が見つかったのです。
内容は病院側の医療ミスだったそうです。
問いつめたところ命に別状はないが間違った薬を投与され苦しんだとのことでした。
本当に命に別状はないのか????僕達家族が素人だからなめてたとは思うけど。
しばらくはそのこと伝えたかったんだなって思ったけど多分違ったんです。
おじいちゃんおばあちゃんが生前から不倫してました。
亡くなった時も女とパチンコやって死に目にも会いに来なかった。
しかも財産目当てのろくでもない女で家庭崩壊して。
結局父と母と姉で出て行く事に。
もしかしたら警告だったのでしょうかそれとも恨みの表れなのでしょうか。
今ではおばあちゃんの顔が思い出せません。
ただあの冷たい夢だけは覚えています。
本当に不倫は怖いなと感じた泣ける話でした・・・。
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